CBR400エアロに乗る一人の男。背丈は普通だがすごく痩せている。それも左右はそれほどでもないが、前後が薄い。横を向くと見えなくなりそうな位に平べったくなる。
俺たちは呼んだ『一反木綿』と。

すげぇ生意気な奴だったけど、すぐ泣きがはいるのがカワイイ 。この時もそうだった。

飯倉片町の交差点から谷町に抜けるまっすぐの下り坂の1番左の車線を走っていた。歩道からチャリンコに乗ったオッサンがいきなり飛び出してきたらしい。

マスターシリンダー潰さんばかりのハードブレーキング。間一髪危機回避かと思いきや、バイクのリアが持ち上がりはじめる。いわゆるジャックナイフ。これで済めばよかったんだけど、ニーグリップが甘いか、運が悪いか、持ち上がったリアが左に傾いてガードパイプに乗っちゃった。こうなると一人じゃどうにもならなくて、半泣きで連絡が入る。場所を聞き俺とNACKERで救助に向かう。

現場に着いてみれば、視界の端に得意げに胸を張った“一反木綿”が。そしてバイクは元通り。聞いて見れば白バイに助けられたらしい。「すごいんですよ、気合い一発で」とか「腕こんなに太くて」とか話しをしてる。

「おい、チョット待てや、あの電話は何?、立ち直り早すぎるよ。」
せっかく楽しみにしてたのに。

でも彼には他にも色々あるのでまたのちほど。

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