12月のきれいに晴れているが、風が強い日、バイク6台で伊豆スカイラインを箱根峠から亀石峠へと向って走っていた。ペイイツは2台目、オレは3台目。右手の山に通信レーダー、左手には展望台がある下りの右コーナーでペイイツの前を走っていた乗用車が展望台へと入り前がクリアになる。一度バイクをアウト側に持っていき、思いっきり右へフルバンク。あっちゅう間にフロントから転倒(新品タイヤは注意しなきゃ)

スペンサーレプリカのメットを地面にすりながら、左足は空中へ伸ばし右足はバイクに挟まれたまま、アウト側の側溝へ、バイクは大きく跳ね上がりカーブミラーの支柱へ激突、ペイイツは側溝の中へ突っ込む

俺はフルブレーキングで止まり、後続も駆け寄り、「おーい、大丈夫か!」「早く俺の背中に乗せろ!」と大声を出しペイイツを引きずり出す。

その時シフトダウンの音が、皆ビクッとして振り向く、強風にあおられながらフラフラとコーナーに入ってくる数台のバイクが。身の危険を感じ皆逃げる。オレも逃げようとしたが、ペイイツを背負っていたので身動きが取れずそのまま後ろへこけた。

どうにか展望台へ、ペイイツが「足がすごく痛い」と言うので、ブーツを脱がすと。くるぶしが握りこぶし大に腫れ上がっていた、皆同時に言った「あっ、これダメだ。骨、折れてる」と。

オレとデーブの二人で伊豆スカの料金所へ向かい119番する。そしてペイイツは熱海の救急病院へ。そのまま入院が決定した。

当然バイクもボロボロで、全体が”くの字に”曲がっていた。

「これで皆ともお別れですね、せっかくのツーリングだったのに」と涙ボロボロ 「そんなこと無いよ、早く直るといいね」「じゃ、これで」と悲しい別れになるはずが、病室のドアの外に体重計が。「ねぇ、デーブ何キロあんの?、乗ってみなよ」「げげっ、100キロあんじゃん、すげぇ、0.1トンじゃん」と大騒ぎ。隣で一人の男が悲しんでいると言うのに、でも俺らいつもそうなんだよね。

でも話はこれで終わりじゃない、実はペイイツは超有名な外科医の息子で家出中。そしてその救急病院の先生がペイイツの親の教え子だったからそれからが大変。当然身元がばれて、親の知るところに。実家の川崎市から病院の救急車(自分で持ってるくらい大きな病院)が熱海までサイレン鳴らしまくって出動したらしい。

そのままペイイツは親元の病院へ強制送還。いちど見舞いに行ったけど病室は特別室だった。

そして怪我も治った頃再び、家出敢行。

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