『軽量・スリム・ヒラリ感』

『軽量・スリム・ヒラリ感』はCB250RSのパンフレットのキャッチコピー。そのパンフレットの写真のライダーはGPライダーの片山敬済だった。

このバイクに初めて出合ったのは“ゲゲ”の自宅の庭。バイクカヴァーをそっとめくって「おっニイハンアールエスじゃん」と、俺が言うと。「いや違うよ、アールエスゼット」だと“ゲゲ”が返した。「あーセル付か」 250RSはキックのみ。RSZはセル付きになった。そしてRS-Zは寿仕様といって、ホイールが金。ボディカラーは赤白なんだ。


“タライ”という奴が、オイル切れに気づかずに乗ってて焼き付かしたとの事。紆余曲折の末、再生を決意。一月という真冬に仕事が終わった後、焼き付かした本人の“タライ”加えた“お馬鹿三人”で、約1ヶ月の作業を費やしたよ。クランク上を全バラにして、アッとびっくり「(ピストンの)スカートが割れてなくなっている!」 おまけにボーリングしてオーヴァーサイズのピストンを入れようと思っていたら、メーカーからオーヴァーサイズが出てないと分かり呆然。悩んだ末、傷ついたシリンダーをサンドペーパーでひたすら手削りをして傷を消すことにした。その隣ではクランクの中に灯油を入れて逆さにし、ひたすら前後左右に振って、エンジンの中に落ちている破片を外に出す作業を残り二人の“ゲゲ”と“タライ”がやっていた。とにかく寒くて手が冷たい。涙ぐましい努力とゆうか、阿保な行動のお陰でエンジンは生き返える事が出来た。

ところが復活はしたけどバッテリー上がりでセルは回んないから押しがけだ。どうにかエンジンは掛かったけど、シリンダー手削りのためか、抵抗があってアクセルを開けても回転が上がんないんだ。おまけに雪まで降って来た。「前途多難とはこの事か」と思うほど辛い物があったよ。エンジンが掛かった時すでにマフラーから排気音と同調して白い煙噴いてるんだもん。はぁーやれやれ。


そして生まれて初めて名義変更に行ったら、代書屋の人から「色は何色ですか?」と聞かれたので「シルバーです」と答えたら、「ああ、ネズミ色ですね」と言われて、「銀色じゃダメなんですか?」と言い返したら、「銀色とゆう項目はありません。ネズミ色です」ときっぱり言われた。書類を手に陸事の中を歩きながら{ネズミ色はちょっと}とつぶやいていた。

元からダメージがあったせいで、よく走りに行った奥多摩の上りじゃ全然加速しないし、富士山周回道路じゃ、4速全開で90キロしか出なかった。まさに“下り命”って感じだったよ。


そして月日は流れて三軒茶屋の交差点を走行中、ジェネレーターのパンクで2度目の眠りに落ちるが、“ペイイツ”の”ニコイチ”ならぬ”サンコニ”(3台を2台に)の荒業で再び生き返り、ソンビバイクと呼ばれる。ボディカラーは黒、ホイールは寿仕様のゴールド。そしてリアサスはマルゾッキを装着した。カッコイイー!!。

オイルフィルターは無く、その役目を果たすのがクランクケースの中にオイルストレーナというのがその代わりだった。しばらく乗った後、オイルストレーナを掃除しようと思ってクランカヴァーを外したら焼きついた時の破片がいっぱい出てきた。中には100円玉位の破片もあってもう何度目かのビックリ。
でも乗ってて『軽量・スリム・ヒラリ感』を体感出来る楽しいバイクでした。

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