BLONDIE 『PARALLEL LINES/ 恋の平行線』 1978年 CHRYSALIS

今思うと不思議でたまらない事がある。このアルバムをオンタイムで聴いてた頃、俺の理想の女性はデビー・ハリーだったんだ。

本当に好きでBLONDIEの記事が掲載されている雑誌を買い漁っていた。今でも持ってるけどデビーの顔の切抜きでオリジナルのバッジを作ったこともある。


デビューは1976年シングル『X・オフェンダー』そしてファーストアルバム『BLONDIE/妖女ブロンディ』をリリースする。1977年10月にセカンドアルバム『PLASTIC LETTER/囁きのブロンディ』を発表。母国アメリカよりイギリスで人気を得る。1978年プロデューサーにマイク・チャップマンを迎えて3作目のアルバム『PARALLEL LINES』をリリース。

このアルバムを久し振りに聴いて思ったことは、デビーの歌い方がもっとなげやりな感じで歌ってたイメージがあったけれど、結構符割を綺麗に歌っててビックリ、記憶より歌が上手い。歌詞の内容は基本的にティーンの心を表現している。でも驚くことに当時すでに38歳!1940年7月1日生まれの戦中派。その当時俺たちの間で囁かれてたことは「リンダ・ロンシュタットとどっちが年取ってると思う?」かだった。そのリンダは1946年7月15日生まれの6歳年下。それでも32歳、ため息が漏れる。


1曲目の電話の呼び出し音からはじまる『HANGING ON THE TELEPHONE』はちょっと大人びた少女の心を歌ってる。

2曲目は『ONE WAY OR ANOTHER』今風の感覚で言うとちょっとストーカー入ってる感じで曲調もちょい重め。

3曲目は『PICTURE THIS』曲はすばらしいの一言だが、またしてもストーカー系の歌詞。

4曲目の『FADE AWAY AND RADIATE』はドラムの重い音にデビーの裏声が重なりそれにキーボードが絡み仕上げはギターの歪んだ音。この曲のデビーは歌い上げてる。

5曲目の『PRETTY BABY』は軽めのポップな曲、誰もが持っていた子供の頃にあこがれたスターへの思いを歌っている。

6曲目はA面の最後の曲『I KNOW BUT I DON'T KNOW』はいつ聴いても何かの曲に似てる気がするけど思い出せない。


B面の1曲目、通算7曲目の『11:59』はこのアルバムの中では1番好きな曲で、間奏のハモンドB3の音を聞くと色んなことが思い出されて胸がいっぱいになる。マイナーなイントロから歌になると軽めの曲となり間奏でピークへ。

8曲目『WILL ANYTHING HAPPEN』はイントロからエンディングまで緊張感が溢れスリリングな演奏に惹かれる。

9曲目『SUNDAY GIRL』は当時流行のディスコサウンドのエッセンスを取り入れたポップなナンバー。歌詞は一連のラブソング。この曲のデビーの歌声はまさにティーン。

10曲目は『HEART OF GLASS』プロデューサーのマイク・チャップマンの面目躍如の曲。ツボをしっかり押さえてる。流行のディスコサウンドに張りのあるデビーの声。アレンジも見事。全米ナンバーワンヒットになるのもうなずける。

11曲目の『I'M GONNA LOVE YOU TOO』は今までのブロンディにはなかった底抜けの明るさと遊び心がある。でも俺にとってはちょっとイメージが違うかな。

ラストは『JUST GO AWAY』たとえば、ライブステージでラストを迎えて、「皆さんまた会いましょう。それまでお元気で」って言われてる気がして気恥ずかしくなる曲。こんな曲をラストに持ってくるとは見事。

プロデューサーのマイク・チャップマンとブロンディのベクトルが一致した名盤だと思う。

リョーちん堂レコードへ 健康法師の庵へ ブロンディを初めて見た夜へ