動くエルビス・コステロを初めて見たのは小林克也の『ベストヒットUSA』だった。毎週のヒットランキングをMTVを交えて放送していた。九州の田舎じゃMTVが見られるのはこの番組位だった。その番組の特集でエルビス・コステロの『PUMP IT UP』のMTVを放送する当日、俺のアパートの四畳半の部屋には5人もの大人が詰め掛けて大騒ぎをしていた。(実は直前までその5人で遊んでいて、偶然一番近いところにあったのが俺のアパートだったわけ)2人はベッドの上に座って残りの3人は開いているスペースに座っていた。

「では、次のコーナーはお待ちかね、エルビス・コステロの登場」と小林克也のナレーションが流れる。そしてはじまった『PUMP IT UP』が・・・???”おい!何か変だぞコステロ!ギターの持ち方そしてステップ、今まで見た事が無い。今まで感じた事が無い。まさに衝撃的映像とはこの事。どうして、いつもイギリスから時代の常識をぶち壊す奴が現れるんだろう。何でイギリスなんだろう。

次の日はその放送を見た奴らが数人集まっては「エディ・コクランみたいだった」「いいやバディ・ホリーだよ」「あれこそがパンクだ」なんて好き勝手な事を話して盛り上がっていた。

そして月日は流れライブでコステロを見ることが出来たのは1984年の2度目の来日公演の時、渋谷駅の上にあって、今はもう無くなっている『東横劇場』で、電車が入って来る度に“ゴトゴト”と音がする「今までこんな音がする場所でライブ見た事無かったな」なんて思いながら見てた。キーボードのSTEVE NIEVEちょっと太っていたのが印象的だったけど、ライブ自体は今一盛り上がりに欠けてたような気がする。終わった後のロビーに熱気が感じられなかったのは俺だけなのかな。

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