TATOO YOU (刺青の男)  1981年

ストーンズって60年代から今までずっと同じスタイルで演っているイメージがあるけど、実際は時代の流れに敏感で、その時その時のエッセンスを取り入れたアルバムを出してる。

例えば1967年ビートルズの『SGT PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』に対して『THEIR SATANIC MAJESTIES』 1970年の『LET IT BE』(レコーディングはABBEY ROADの前)には1969年に『LET IT BLEED』 1974年ジョンレノンの『ROCK'N ROLL』には『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』でちょっとガハハって感じ。


その後POLICE『ZENYATTA MONDATTA』 JAM『SETTING SONS』 CLASH『LONDON CALLING』 WHO『KIDS ARE ARLIGHT』 THIN LIZZY『BLACK ROSE』 Queen『LIVE KILLERS』とブリティッシュ系バンドが1978年から1980年にかけて名盤と呼ばれるアルバムを発表するなか、それらを尻目にディスコサウンドのブームの時は『SOME GIRLS』がテクノポップの時は『EMOTIONAL RESCUE』と時代と共に生き抜き、そして機は熟した、真打登場とばかりに発表したアルバムです。

1曲目の『START ME UP』から『HANG FIRE』『SLAVE』とスピード感いっぱいのナンバーが続き、キースが歌う『LITTLE T&A』が1曲入り『BLACK LIMOUSINE』『NEIGHBOURS』と聞くもの全てを圧倒するかのようなビートとリズムでA面が終了する。

B面は打って変わってスローな曲のみが続く。『WORRIED ABOUT YOU』『TOPS』『HEAVEN』『NO USE IN CRYING』『WAITING ON A FRIEND』と、うねる様なリズムに身をゆだねていると時が経つのも忘れるくらい聞き入ってしまう。どれもバラードの名曲といって差し支えないと思う。

『WAITING ON A FRIEND』は特に秀逸です。A面・B面とあるレコードを意識した見事な作りをしていると思います。

ちなみに『TOPS』と『WAITING ON A FRIEND』は1972年にジャマイカで、『GOATS HEAD SOUP』の時に。そして『WORRIED ABOT YOU』と『SLAVE』は1975年ロッテルダムで、『BLACK AND BLUE』の時にレコーディングされている。


時代を読むセンスが才能溢れるアーチストを発掘するのにも発揮されている。プリンス・テレンストレントダービー・ガンズ&ローゼス・エアロスミス皆ストーンズの前座に指名されている。

このアルバム『TATOO YOU』はストーンズにとって最高の売上を記録するアルバムとなった。『BEGARS BANQUET』『STICKEY FINGERS』と並び賞される名盤です。

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