秩父フリーきっぷ秩父で麺喰いと『猫写』 RELOCATED(再配置)

今年も『秩父V逸旅行』の日がやって来た。去年は日本シリーズ4連敗後の『V逸旅行』だったので、11月の終わりの時期になりすごく寒かったんだ。今年は天気もそこそこなので楽しめそうだ。毎年利用してる『秩父フリーきっぷ』が今年から当日のみの発売から1ヶ月前から購入が可能になって一段と便利になった。同じ時間の列車なのに去年はロング・シートで旅行気分が今いちだったけど、今年はクロス・シートで旅行気分が盛り上がりそうだ。


朝食俺は焼きソバとビール。俺と何時も一緒にいる『旅行代好き』な人はサンドウィッチとコーヒー牛乳を、窓の外を流れる景色を見ながら食べていると、気になる男性を発見した。池袋駅で乗客はみんな降りたのにその人は一人爆睡してた。列車が石神井公園を過ぎてもまだ寝てる。ひばりケ丘を発車した頃に何気に気がついたようだ。所沢に着くと大慌てで上りのホームへ駆けて行った。予想通り寝過ごして折り返してしまったらしい。池袋に8時40分頃到着する列車だったから、9時の出社予定だったりして・・・。今既に9時を過ぎてるから大急ぎで急行で戻っても9時半は回るぞ!大遅刻だ!!どんな言い訳をするんだろう。そんな事を話している内に飯能へ到着した。

飯能で列車はバックをし、戻るような格好で秩父線へ乗り入れる。その時線路の敷地から格子状になった垣根を通り抜け、外に出ていこうとする猫がいた。見えたのは一瞬の事だったので当然写真を撮る事なんて出来ませんでしたよ。でも何となく縁起がいいかも。お腹も膨れたしビールの力もあって一眠りする事に。目が覚めると周りは山また山の景色になってた。秩父へ到着だ。


仲見世通り駅前のコインロッカーに荷物を入れようとしたが、駅前のロータリーが改装中でロッカーの場所が移動しててちょっとビックリ。散策と札所巡り(当然、猫を探しながらだよ)開始だと歩き始めた俺たちの目の前を横切る小動物がいた。猫だ!!「キジ白だ」「まだ子供だ」電光石火の速さでカメラを取り出し、『路地裏猫探検家』と『自称、キジ白愛好家(キジだく希望)』に変身だ。周りを歩くハイキング・スタイルの人たちの目も気にせず「ニャーニャー」言いながら『猫写』をはじめたよ。

いきなりの猫の登場で大慌てした気分も落ち着いた頃、猫がお腹を空かせて鳴いてることに気付いた。『猫写』をする時は人目を気にしないけど、エサをあげる時には人目を気にしてしまう。猫が人目に付かない奥の方に入ったのをこれ幸いにと一掴み置いてきた。別に悪い事をしてるとは思わないけど、良い事だと胸を張れる事でもないような気もする。特に俺らは旅人だしこんな時いつも複雑な気持ちになってしまう。まさか、西武秩父の駅前で、それも仲見世通りで猫に会うとは思わなかったなぁ。


わへいそば仲見世通りを抜け秩父の町へ。日差しもあり、なかなかの散策日和の『猫写』日和だ。最初に目に入った札所に入り、お参りを済ませたら境内をウロウロ、キョロキョロし、裏口から出て路地を歩いた。猫を見かけると「ニャーニャー」言いながらシャッターを押し、また札所が目に入るとお参りし境内をウロウロなんてやってたら、予想外のところへ出た。ガイド・マップに付いてる地図で確認すると、昼食を取るつもりでいた『わへいそば』を通り越してたらしい。

西光寺そばを食べた後に訪ねようと思っていた『西光寺』が目の前にあるじゃないか。「このお寺、猫がいるらしいよ」「ニヤー」と山門をくぐると地面の茶色い固まりを触ってる女の人がいた。「茶白の猫だ。先越されてんじゃんか」すぐ隣りでは中腰でカメラをかまえるオッさんがいたので覗いてみたら、境内の掃除に使う塵取りの中にキジ白がいた。オッさんの後に俺らも『猫写』したけど、何故かすごく不機嫌で、さっさと裏の墓地の方へ逃げて行った。「何にもしてないのにな」茶白を触ってる女の人が立ち去るまでブラブラと境内を歩いた。いなくなった瞬間に猫に近づき『猫写』と『猫さわ』をした。「ん〜気持ちがいいぞ」 『西光寺』の茶白は性格が良さそうだ。昼食後の再会を約束して『わへいそば』へと向かった。


大もりきのこうどん予想外の事で出遅れてしまった為、今年も一番乗りは出来なかったが待つ事も無く座れたので良しとしましょう。俺は『大もり(くるみ汁付き)』とビール。俺と何時も一緒にいる『麺大好きな人』は今年は『きのこそば(暖かい)』を頼んだ。好きなんだねぇ、きのこ類が。秋は新そばの季節だし旅先で美味しい物を食べるのは心が満たされる気がする。たとえビールがドライ・ビールでもね。何組もの客が入ってきて店がほぼ満席状態になった頃、俺たちは店を出た。ついさっき再会を約束した猫に会う前に去年再会を約束した犬に会う為、お店の裏手の方の家に向かった。毎年興味深げに俺たちを見るんだ。今年もいましたよ紐につながれてる犬が。去年までは檻の様な犬小屋だったのに、石造り風の立派な家になっているじゃないかおまけに表札付きだ。名前は『桃丸』というらしい。「おーい桃丸、来年も会おうな」


酒樽大黒オリジナルキョロちゃん今日2度目の『西光寺』は俺たち『猫写マン』の独壇場だ。キジ白はいなかったけど、本堂の濡れ縁で寝てた茶白を撮って撮って撮りまくり。触って触って触りまくった。今回から登場の『キョロちゃんボトルキャップ(俺の手作りのオリジナル)』を取り出し、猫に見せると興味を示すように見つめ、片手でチョイチョイと触り、両手で掴んでポーンと放り投げた。挙句の果てには口でハグハグと噛み始め、そのままくわえて逃走しそうになって大騒ぎだ。俺たちが「ぎゃあぎゃあ」言いながら猫と遊んでたもんだから、社務所にいたおばちゃんも笑ってた。ずーとここに居たい気持ちもあったけど、まだまだ旅は始まったばかりだ。茶白にも来年の再会を約束して(当然一方的にだよ)、秩父の町へ本格的に繰り出す事にした。先ほどまでいい天気だったのに雲が出て来て日差しが遮られはじめ少し気温も下がった気がする。


秩父の町は小さな路地が果てが無いように続く。『路地裏猫探検家』の俺にとっては興味が尽きる事が無い。目に付いた路地、気になる路地をガンガンと歩いた。そして人が苦手で逃げまどう猫もお構いなしでカメラに納めた。そして秩父を訪ねた時には必ず猫に会える俺らだけが知ってる(本当かよ)猫スポットに行った。そこは南国チックな名前がついてる飲み屋さんの店先なんだ。今年も予想通り会えたけど、何故かいつも違う猫だ。同じ猫に続けて会った事が無いんだ。何故だろう?流石に歩き疲れたので秩父神社の喫茶コーナーで休憩を取ることにした。でもその前に去年・一昨年と会えなかった『遊んでくれ犬』に会いに行くんだ。居た事は居たけど何か変だ。毛が長いし太ってる。「別の犬?」と思ったけど、目鼻立ちに面影がある。間違い無いようだ。「もしかして、あの時は仔犬だったの?」なんて話し掛けてると、家の中からオバさんが出て来て、俺たちと犬との会話を聞いて笑ってたよ。何か笑われてばっかりな気がする。でももう一匹の『いのっち犬』に会えなかったのは残念だったなぁ。


長瀞駅文句を言う訳じゃないけど、喫茶コーナーのコーヒー、随分酸っぱかったよ。休憩終了後は『じばさんセンター』でお土産を物色してなんて思ってたら、列車の到着一分前で大慌てでホームへ駆け上がる事になった。『秩父フリーきっぷ』は便利だ。向かう先は長瀞。そこでまたまた『猫写』をするのさ。秩父の次は長瀞の猫だ。

長瀞の駅前にはオーロラ・ビジョンが立てられていてビックリした。不釣合いな気もするけど、それはそれとして踏み切りを渡り岩畳の方へ歩く人たちとは一旦別れて、猫スポットへと俺たちは向かった。去年・一昨年と猫が居た場所へと行ってみるが、猫の姿は見えない。ウロウロ、キョロキョロ捜して、ジーっと見ても猫の姿は見えなかった。落胆した気持ちを盛り上げようとお土産屋さんが立ち並ぶ通りに入り、ある一軒の店へと向かった。去年来た時に買った『トルマリン』のブレスレットの10ミリ玉を買おうとしたが、とうの昔に売り切れたらしい。仕方なく今してるのと同じ8ミリ玉のブレスレットを買いました。世の中上手くいかないものだ。


お土産屋さんの裏通りを歩いてみるが、猫が居そうな気配は全く無し。ブラブラと歩きながら先ほどの所へ戻るが猫の姿は見当たらない。「つまんないな」と思っていると、『自称、キジ白愛好家(キジだく希望)』が「ねぇ、ねぇ」と呼ぶ。「あれ、猫じゃない?」その指し示した先には何やら固まりがある。ジーッと見ると枯れた茂みのすぐ隣りに保護色の様な色をした猫がいた。俺らは猫に近づく為、建物の裏に回った。そして『猫写』をはじめた。

ここでもまた、「ニャーニャー」言いながら猫写していたら、何事かと思ったのか次々と猫が現れて近づいて来た。興味津々な顔をしてる猫もいれば、迷惑顔の猫もいた。「おう。俺がここのボスだ」と言ってる様な顔をしている猫の首輪は先ほど俺が買ったような石で出来たブレスレット・タイプの物でしたよ。

何時の間にか何人かの人が寄って来て写真を撮りだした。別に写真を撮るのは何も思わないし何も感じないけど、中には猫との距離が分からずにズカズカ近づいて、猫が逃げてしまう事がたまにあるんだ。それって勘弁だよね。ここでもそれに近い人がいたよ。去年ここの猫で線路を渡る妙技を見せてくれた黒白いなかったなぁ。


去年は出会えなかった『ムギちゃん』と『コウちゃん』に会いたくて駅前へ戻り捜してみたが、影も形も見当たらない。休憩がてらにベンチに座り立ち並ぶお土産屋をボーっと見ていたら、とある物産店の店先に茶色い猫が現れた。「ほら、あそこ。猫がいるぞ」俺らはそそくさと立ち上がりその物産店の向かいにあるベンチに腰掛け猫を見ていた。「茶トラじゃなくて薄サビの猫なんだ」そして小さな声で「ブサイクな顔だ」と微笑んでいたら、店のオジさんが「何だニャーくん。お腹空いてんのか〜?」「他でもらったんじゃないのか〜?」なんて優しそうな声をかけながら店の中からでっかい袋の猫餌を持ってきた。

「しょうがないな〜ニャーくんは」「残すんじゃないよ〜」とひと掴み猫皿に餌を入れた。それを見ながらそろそろカメラの準備をしなきゃと思ったその時。ニャーくんは突然餌を食べるのを止め、俺らをジーッと見たかと思うと、おもむろに寄って来た。もちろん俺らも「ニャーくん」と言いながら触りましたよ。調子に乗って「ここに来なよ」よベンチをトントンと叩いたら何の遠慮もなく乗ってきて腹ばった。よく見ると『ニャーくんは』女の子でした。何で『ニャーくん』なの?

オジさんは「ニャーくんは猫はいじめるけど人は大好きなんだ」とか「気持ちが良くなるとモミモミをはじめるんだ」と俺たちだけでなく近くにいる人たちにまで話し掛けていた。その後ろの方では奥さんだと思われる人が冷ややかに見ていた。「このオジさん『ニャーくん』にやられてるぞ」それが俺たちの本心だった。そろそろ行こうかなんて気配をみせると、つぶっていた目を開け、寂しげな眼差しを向けてくる。なかなか猫好きの心をつかむのが上手いようだ。そんな寂しそうな顔するなよ。明日また来る予定だから、また会おうよ。その時オジさんは「ニャーくんは招き猫だね」と遂に言った。出た出た!その言葉を言われたら何か買うしかないじゃないか。


しゃくしな漬店へ入り石川漬物の『しゃくしな漬』とオジさんの一押しの『そば茶』を買って再び『ニャーくん』と遊んだ。その日以来自分から寄って来て触らせてくれて、俺たちを立ち去りがたい気持ちにさせてくれる猫の事を『ニャーくん』と呼ぶ事にした。黒い猫なら『黒ニャーくん』茶白の猫なら『茶白ニャーくん』という具合にだ。もちろんここの『ニャーくん』くらい顔がブサイクなら当然頭に『ブサ』が付く。『ブサ黒ニャーくん』だ。

もう空が暗くなってきた。秋の日暮れは早い、長瀞とサヨナラをする時間が近づいて来た。再び駅前で『ムギちゃん』と『コウちゃん』を捜してみるが駄目だ。売店もバタバタと音を立てて閉店の準備をしている。『自称、キジ白愛好家(キジだく希望)』が「あっ!ムギちゃん」と指差した。そこは今の今まで何も無かったはずなのに、ムギちゃんが座ってた。「おームギちゃん。久し振り」ムギちゃんは相変わらず目付きの悪い顔をしてた。近づこうとするといきなり仰向けになり伸びをはじめた。????何だ。おまけにうんちまでした。

何故かお腹がプックリと膨れている。『妊娠?』優しく触ってみたが単に腹が膨れてるだけのようだ。売店の女の人が「すごく食べるから、お腹が出てるの」と教えてくれたけど、本当かよ。自販機の後ろへ回り列車が来たかどうか確かめようとしたら、足元で『コウちゃん』が御飯を食べててまたまたビックリだ。写真を撮ろうと思ったが『ムギちゃん』で本日の打ち止めだと思ってフィルムを使い切ってて大焦り!。おまけに列車がホームに入ってきたぞ!


珍達そば俺らはダッシュで改札を抜た、その勢いで向う側のホームへ行こうと思ったが、駅の中の小さな踏切の遮断機が降りて渡れない。「急がなきゃ遅れるよ」と悪い事とは判っているが、遮断機をくぐり抜けギリギリで間に合った。御免なさい駅員さん。もうしませんから。それにしても最後は疲れた〜。

西武秩父駅のコイン・ロッカーから荷物を出し、去年も利用したビジネス・ホテルへ向かった。渡されたルームナンバーは俺の誕生日と同じ数字だ。偶然とはいえ嬉しいかもだ。今日はよく歩いたし何匹もの猫に出会えた。後はもう一踏ん張りして『珍達そば』で夕飯を取るだけだ。

当店のエース珍達そば当店のエース“珍達そば”をそれぞれ注文し、俺はビールを頂いた。テレビでは日本シリーズがあーだこうだと言ってるけど今の俺たちには全然関係ないね。食後は地元のスーパーで軽く買い物をしようと向かったが、ここ数日体調がすぐれないのに無理をして遊びまわったつけが出たようだ。体調不調の時にラーメンを食べると具合が悪くなる事がごくたまにある。原因は旨味調味料だ。俗に言うグルタミン酸だね。体がだるくなって動きたくなくなるんだ。今日もそれと全く同じ症状が出てる。俺といつも一緒にいる『買い物大好きな人』に「すまん早目に切り上げてもらえる?」と頼み込んでしまった。今まで何回も『珍達そば』には行ったのに、こんな風になったのは初めてだよ。


急ぎめで夜の秩父の町を歩いていても『猫写マン』の悲しい性はどうしようもないようだ。ビルとビルの間の細い隙間に赤いお椀が置いてあるのが目に入った。気になって覗いてみたらキジ白が座ってたよ。出会ってしまったら『猫写』するしかい。目の前に猫がいるのに何もしないなんて絶対無理だ!だるい体に鞭打って(そんな大袈裟じゃないけど)『猫写』しました。ホテルに帰ったら直ぐ寝ます。明日も早いからね。

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