ドライ・ビールが2缶

飛行機の手荷物検査は面倒で仕方がない。まずノート・パソコンを出す。次にデジタル・カメラを出す。そしてフィルム・カメラを出す。それから携帯電話も出してライターも出す。俺のサイフはライダーズ・ウォレットで腰のベルトに付けるチェーンにキー・ホルダーが付いてるのでそれも外して何枚ものトレーに乗せてショルダーバッグと一緒に機械に通す。でも何故か“ピンポーン”(エス・エルでーす)と鳴る。何本もバッグに入れてるフィルムだったり、水のペットボトルだったり、何でこれで鳴るのさ!と言う位チェックが入る。水のペット・ボトルの時は「中身は何ですか?」と聞くから、ムッとしたので無言でキャップを外しゴクゴク飲んでやった事もある。


俺の田舎は近所に酒屋が無いんだ。スーパーの酒のコーナーにはろくな物が並んでないから東京で買って旅行バッグに入れて預けようとしてたら、うっかり口が滑って中に酒ビンがあることを告げたもんだから、預り不可となって手荷物で機内に持ち込まなけりゃならない羽目になっちまった。手荷物検査で「これ何ですか?」と聞かれたら、グイッと飲んで酒臭い息を吹きかけてやろうと根性入れてたら何事も無くパスした。どんな基準で鳴るんだ。

この日の福岡空港の手荷物検査は何事も無く終わったが、目の前はバッグから出した物がいっぱいだ。ブツブツと文句を垂れながらショルダー・バッグにしまってると、30代半ばの男性のリュックが“ピンポーン”と鳴った。「おいおい、ここでお店広げるのか?飛行機間に合わないぞ」と過去の俺の気持ちを代弁するセリフを吐いていた。リュックの中からドライ・ビールのレギュラー缶(350ml)を2本取り出し「これだろ?多分これだ」と叫んでた。俺は「クックックッ。それは鳴るだろう」とほくそえんでいたら、「それじゃありません。もっと尖った物です」と女性の係官が返答し、バッグを覗き込み取り出したものはキー・ホルダーだった。ビールは平気でキー・ホルダーが駄目。判らん。係員がモニターを見て判断して鳴らしているのは知ってるけど、基準が全然判らん。何処がボーダー・ラインなんだ?すげぇ知りたいよ。

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