パンとリンゴが好きな犬

 

田舎での法事が終わったので、贅沢にもタクシーに乗り、『山本山』という名の店に『だんご汁』を食べに行った。姪に「山本山にだんご汁を食べに行ったバイ。上手かったバーイ」と言われて、「何じゃそれ、海苔屋みたいだな」でも美味そうだと思ったのは去年の12月の事。行く機会が有れば、足を運ぼうと思っていたんだ。


店は民芸風の作りで中は結構広い。俺は『高菜飯とだんご汁』のセットと中ジョッキ。俺と何時も一緒にいる『美味しい物大好き』な人は『かしわ飯とだんご汁』のセットを注文した。メニューを眺めると、「郷土料理で有名な『だんご汁』が、うんたらかんたら」と書いてある。子供の頃にしょっちゅう食べてた『だんご汁』は郷土料理だったのか。初めて知ったぞ。そして『だんご汁』は『だご汁』と縮めて言ってた記憶があるよ。

『だんご汁』も『高菜飯』も『かしわ飯』も全部美味かった。そして中ジョッキは大ジョッキほどの大きさで、もう満腹です。


食いすぎた後に歩くと、ついつい反り返り気味で歩いてしまうよね。すぐ近くの家の敷地の囲いから犬が俺たちの方に向かってワンワンと吠えてるよ。見知らぬ通行人に吠えてるんじゃなくて、遊んで欲しそうに尻尾をブンブンと振りながら、前足を囲いに乗せてる。可愛いぞ!

「こんにちは」と頭を撫でると、ベロを出してハアハア言ってる。調子に乗って耳とか鼻とか触りまくり、そろそろ写真でも撮るかと、カメラを出そうと思った時、犬の興奮は最高潮に達した。「どうしたんだよ」と犬に話し掛けていたら、「はーい、御飯だよー」 後ろから女の人の声がした。ビックリして振り返ると飼い主らしい人がトレイを手に立っていた。


「この子はねぇ、パンとリンゴが好きなの」と言う。トレイの上にはしっかりとパンとリンゴが乗っていた。「リンゴ、食べるんですか?」 「そうなのよ」 囲いを開けて入ろうとした瞬間、犬がトレイに飛びついた。そして家の裏手に走って行ったが、俺はハッキリと犬がリンゴをくわえてるのを見たよ。本当にリンゴが好きな犬だった。

飼い主の女の人は、落としたトレイを拾いながら「何時もこうなのよ」と怒っていた。犬が走り去った裏手の方に建ってる隣りにの家にも飼い犬がいるらしくワンワンと吠え出した。何か美味しそうな物を食べてるのを見て「くれっ!くれっ!」って言ってるように聞こえたよ。犬の一発芸を見た後は猫でも見に行きますか。

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